発熱方法の違いによって抵抗加熱、赤外線加熱、マイクロ波加熱、 誘電加熱、誘導加熱など、多様な方式があります。

 

導体(電気を伝いやすい物質)に電気を流すことの電気抵抗で発生するジュール熱(抵抗熱)を工業利用する方式です。
直接抵抗加熱と間接抵抗加熱が代表的ですが、工業用ヒーターの代名詞でもあるシーズヒーターが間接抵抗加熱の代表的な電熱素子で、絶縁性、安全性に加え、長寿命であり、加熱対象範囲も広いことが大きな特徴です。

 



加熱・赤熱した物体から放射される0.8マイクロメートルから1ミリメートルまでの電磁波が赤外線です。3マイクロメートルより長い波長の遠赤外線は、高効率の加熱方式として評価が高く、塗装乾燥や粉末乾燥、食品の熱加工など幅広く活用されています。

 

 



電気の不導体である物質に電流を流すと、分極現象が生じます。こうした物質を誘電体と呼びます。この誘電体を交番電界中に置くと、誘電体が激しく運動し、内部発熱します。

この交番電界に300メガヘルツから数ギガヘルツのマイクロ波を使用するもので、波長が短く空間を自由に飛び回る特性があり、これを利用したものが、電子レンジであることはよく知られています。

 

 



マイクロ波加熱とは異なり、交番電界に数メガヘルツから100メガヘルツの高周波を用いるもので、誘電体内部の分子の摩擦熱を利用するため、短時間加熱および局部加熱、均一加熱、選択加熱が可能な点が特徴となっています。